世界のコーヒーを育む太陽の恵み

1年を通じて太陽のエネルギーを浴び気温が高く、十分な降水量があるエリアでコーヒーの木は育ちます。

一般的に、平均気温は20度前後年間雨量は1300mm~1800mm、中でも標高が900m~2000mと高く、温度差の大きい産地では、上質なコーヒーチェリー(珈琲豆)が育つと言われています。

赤道を挟む北緯25度、南緯25度の間は「コーヒーベルト」と呼ばれています。

コーヒー生豆の精製方法

主に4つの精製方法があり、それぞれ工程が異なりますが、最終的に乾燥させるまでの間の工程に、違いがあります。

収穫したままの姿で乾燥させるナチュラル製法、実を剥ぎながらも一部を残して乾燥させるハニー製法、実を剥いで水洗いしてから乾燥させるウォッシュド製法、種子のみで乾燥させるスマトラ式など、精製方法は様々です。

01. ナチュラル (非水洗式)

ワインのような、果実のような、独特の風味に仕上がりになる「ナチュラルプロセス」

コーヒーチェリーそのままの姿で乾燥させる方法です。ブラジル、イエメン、エチオピアなどでおこなわれている伝統的なこの精製方法は、コストがかからないシンプルな工程で、環境にも優しいのが特徴です。コーヒーチェリーのままの状態で、天日や機械を用いて、2~3週間ほどかけて乾燥させます。収穫直後には真っ赤に張った実が、時間の経過とともに萎みはじめ、変色をしはじめます。乾燥を終える時には茶色く萎んだ状態となります。その後、脱穀機を用いて、外皮、果肉、パーチメント、シルバースキンを一度に除去する脱穀作業を行うと、緑がかったコーヒーの生豆となります。

02. ハニー(パルプドナチュラル)

蜂蜜のような甘味を持つものになる「ハニープロセス」

一昔前にはセミウォッシュドとも呼ばれていたこの方法は、粘液質が残ったままの状態で乾燥させる為、発酵しやすく、手間がかかるのですが、残った成分が凝縮され、蜂蜜のような甘味を持つものになります。地域により多少異なるものの、ミューシレージを残す量と乾燥にかける期間によって呼び名が変わり、殆ど除去したものは「ホワイトハニー」、半分程度残したものは「イエローハニー」、ほとんど残して短期乾燥したものは「レッドハニー」、ほとんど残して長期乾燥したものは「ブラックハニー」と呼ばれています。

03. ウォッシュド(水洗式)

スッキリとクリーンな風味に仕上がる「ウォッシュドプロセス」

スッキリとクリーンな風味に仕上がる「ウォッシュド」は、多くのコーヒー生産国で行われている方法です。粗選別の後、コーヒーチェリーを水槽に入れ、浮遊する枝なのど不純物や、沈殿する石などの不純物等と完熟チェリーを分けるところからはじまり、果肉を取除き、発酵槽や機械を用いて粘液質の除去を行い、乾燥させ、脱穀する方法です。ナチュラル精製にくらべると複雑な工程にはなりますが、その分、粒の揃った綺麗なコーヒー生豆に仕上がります。

04. スマトラ

独特の香りと苦みを持つ深緑色の「スマトラプロセス」

インドネシア スマトラ島の一部で編み出されたマンデリンの精製に用いられている方法で、他の精製と大きく異なる点は、脱穀してから乾燥させるという点です。雨の多いインドネシアならではで、乾燥を、半乾燥と本乾燥を2回に分けることで、乾燥にかける時間を短縮できるメリットがあります。ただ乾燥前の柔らかな状態で生豆を乾燥させると、形は変形しやすくなり、色はとても深い緑色となります。

アナエロビック・ファーメンテーション

2020年頃から話題となっている特殊な精製過程
華やかな香りや芳醇な甘みが引き出される「アナエロビックプロセス」

近年では、アナエロビック・ファーメンテーション(アナエロビコ/アナエアロビック)と呼ばれる嫌気性発酵を用いた精製方法も広まってきています。ナチュラルやウオッシュドの多くは屋外で空気(酸素)に触れる環境で好気性の微生物に発酵させる「好気性発酵」を用いていますが、アナエロビックと呼ばれるこちらの方法は、空気に触れない環境を作り、嫌気性の微生物に発酵させる「嫌気性発酵」をさせたもののことをいいます。チェリーを密閉したタンクや容器等に入れ、36~72時間ほど無酸素状態に置き、空気に触れないことで活動する嫌気性の微生物が活動し発酵させることで、これまでの好気性発酵とは異なる発酵感の強いフレーバーを発生させる方法です。



ダイイチデンシ株式会社様
NOVO MARKⅡ公式ホームページより引用

生豆紹介
https://baisenki.com/beans

コーヒー生豆の精製方法
https://baisenki.com/beans/process